CS成倫韓国視察旅行報告書
2004年10月7日(木)〜9日(土)


 CS成倫は2004年10月7日(木)〜9日(土)にかけて韓国ソウル市を訪問し、同国における
インターネットの普及状況、その中におけるアダルトサイトの実状などを視察し、また、対面業界である
CS放送、CATV放送などにおける番組供給業の実態などを見学した。
また、最近特に活発な動きが注目されるモバイル(携帯電話)業界の新しい動向、取り分けアダルトサイト
の実態などのヒアリングを行った。
以下はそのリポートである。


1. 韓国モバイル業界の動向
  訪問先:ケイ・テイ・ハイテル社(Korea Telecom Hitel)
  訪問日:2004年10月8日(金)AM10:00〜11:00
  先方面談者:Hyung Hee Youn(モバイルコンテンツチームチーム長)

〈会社概要〉
同社は韓国電話会社の最大手KOREAN TELECOM社のコンテンツ部門として設立され、インターネット、CATV、
モバイルなどを通じて様々なコンテンツを供給している。
VODのサービスのほか、ゲーム専用ソフトなども提供している。
同社は次世代向けCDMA(スペクトラム拡散技術による多重通信)なども手がけており、またJAMTVとは提携関係
にあって、専用アプリケーションによる番組配信などを行っている。
この他、専用アプリケーションによる配信を行っているソフトは「プレイボーイ」、「プライベート」など合計3つである。

〈ヒアリング事項〉
韓国モバイル業界における成人番組は、これまでプレイボーイやペントハウスの番組が中心で、それにヨーロッパのソフト
などが加わって運営されて来ている。全体的には規制が厳しく、ハードコアが許される状況にはないので、中間的な日本の
コンテンツに人気が集まりつつある。これは人種的観点から親しみやすいということの他、言葉や著作権上の問題も関係している。
KTHに対する日本からの売り込みは最近多いが、著作権について不明確な業者による売り込みも多い。
韓国でも最近は著作権については厳しくやっているので、番組売り込みに際しては諸般の事情から韓国のエージェントを
使うなりした方が有利である。
 ・日本のコンテンツは成人以外のものはない。著作権の不明確なものを持ってくるエージェントも多い。
 ・一番話題になったのは芸能人ヌード。去年は10名ほどの有名人が登場。今も月2名位やっている。
 ・日本のアダルトコンテンツは今年売上8億ウオン。

韓国モバイル業界の市場動向はKTFの調査によれば次のようなものである。

会社名 2004年の売上予想 2003年の売上 伸び率
KTF 5500億ウォン(550億円) 3630億ウォン(363億円) 51.5%
SKT(SKテレコム) 1兆9600億ウォン(1960億円) 1兆3200億ウォン(1320億円) 48%
LGT(LGテレコム) 4000億ウォン(400億円) 2755億ウォン(275億5000万円) 45%

いずれも5割近い売上げ増を見込んでおり、非常に強気である。
昨年より成長している分野は無線インターネットの分野であると言われている。
成人番組での売上げを比較してみると、

会社名 2003年実績 ジャンル売上シェア
KTF 686億ウォン 13%
SKT 528億ウォン 4%
LGT 73億ウォン 5%
合計 1297億ウォン  

と、この分野ではKTFがトップの座を保っている。
コンテンツの審査は映像物等級委員会(文化観光部管轄・オフラインコンテンツ担当)の手続きと
情報通信倫理委員会(オンラインコンテンツ担当)の手続きを経てから配信される。
 成人番組で禁止されている映像は、
(1) 男女の性器・肛門などは禁止。
(2) ヘアの部分は少し見えていても良い。
(3) ただし、子供や19歳未満には提供してはならない。
(4) セーラー服は日本のAVでは多いが、韓国ではAVスターが着ていても禁止される。
(5) 性行為、口を使っての性行為も禁止されている。また、子供を対象にしたもの、暴力的な行為もNGである。
(6) 変態的な行為、同性愛などもNG。
(7) 暴力行為、倫理的に問題があると思われるシーン(獣姦、人を殺す場面)などはNG。
(8) 著作権、商標権などを侵しているもの。

 ・韓国のコンテンツは審議に100%出せるが、日本のコンテンツは出せないことが多い。
 ・成人認証は、19歳以下は携帯電話を買った時点で成人コンテンツが見られないようになっている。
 ・著作権、肖像権のクリア出来ないものはもちろんダメ。わかった場合は売上も払わない。
 ・今年はアダルトコンテンツだけでなく、風俗店の取締りが厳しくなり、罰金刑が課されるようになった。
 ・購入単価は通信料込で画像を見て100円くらい。
 ・コンテンツは1分くらいから5分くらいのもの。
 ・レベニューシェアはキャリアが15〜20%。CPが80〜85%。
 ・今は日本のコンテンツが少ないので、キャリアに有利な契約(キャリアが30〜40%。CPが60〜70%)
 になっているが、今後もっと日本のコンテンツが多くなっていけば、韓国コンテンツと同じレベルの
 条件の契約になあっていくだろう。

一般的な傾向として、
 ・韓国では現在の大統領に変わって以来、成人物に対する規制は一段と厳しくなっている。
 ・去る9月23日からはオフラインでのアダルト映像が禁止されており、そのためオンラインの成人物の売上げが
  伸びる現象が生じている。
 ・そのため日本からの(ふさわしい)コンテンツが望まれる状況にある。
 ・料金体系(アダルトサイト)は、
  動画サービス:4,000ウォン/1回
  写真サービス: 1,000ウォン/1回
  パケット料金: 100ウォン/1回

 ・利益分配は、CPとキャリアが50:50である。中にはCP80%、キャリア15%というものもある。
 ・携帯電話からの動画コンテンツの長さは、1分30秒(Fimm)などもあるが、3〜5分のサービスが多い。
 ・日本からはJAMTVを始め、参入者が多い。韓国の市場に参入するためには韓国の条件に合せた方が良い。
 ・韓国では世界に先駆けて、2003年2月にKTが、3月にはSKテレコムが携帯電話でテレビ番組を視聴出来る
  有料サービスを開始している。どちらもKBSやMBC、SMSの番組をほぼリアルタイムで再送信している。
 ・韓国ではこうした既存の携帯向け放送サービスに加え、衛星DMB(デジタルマルチメディア放送)が放送開始
  しようとしている。2004年7月のサービスインが予定されていたが、開始が遅れている。(日本の打上げた衛星を
  共同運行する)
 ・DMBはSKテレコムが筆頭株主のTUメディアによって実施されることになっているが、問題点としては地上波4波
  (KBS、MBC、SBS他)の再送信の調整がついていないことである。
 ・DMB(デジタルモバイル放送)は10月開始予定だったが、11月に延期。SKTがやるが、KTFはやらない。
 ・DMBの問題点はKBS、MBC、CBSなど地上波局の力が強く、地上波の再送信が難しいこと。
 ・問題となっている点は、地方の広告の調整が必要となる点で、この点がこじれて再放送が出来なくなるとサービス自体が
  成立しなくなる。
 ・興味ある点としては、携帯サイトの成人番組ユーザーの年齢構成で、20歳〜30歳台であって、男女の比率は50:50
  ということであった。
 ・年齢制限については、韓国で行われている住民番号などで未成年者であるかどうかを把握しているとのことであった。
  (携帯を買う段階で年代が把握出来る仕組みである)
 (参考)
  韓国モバイル業界の市場動向数値については、別途SKテレコムサイドから入手した数字があるが、それば微妙にKTFの
  それとはニュアンス違っている。
  参考までにその数字を以下に挙げる。

  @モバイルの契約状況
  契約台数 無線インターネット端末 シェア
SKT 1,786万 1,517万 53.8%
KTF 1,049万 935万 33.2%
LGT 482万 367万 14.0%
合計 3,307万 2,750万 100%

  A成人コンテンツの売上状況
  2002年 2003年
SKT 61億ウォン 115億ウォン
KTF 52億ウォン 110億ウォン
LGT 15億ウォン 24億ウォン

  B成人コンテンツのVOD(MP4)の売上状況
  2002年 2003年
SKT 0.8億ウォン 35億ウォン
KTF 1.5億ウォン 6億ウォン
LGT


KTH 入り口前におけるCS成倫視察団一行

2.韓国CS放送への番組供給の実情。成人向け番組の規制の実態。
  訪問先:KMホールディングス社(KM Holdings Co.,Ltd)
  訪問日:2004年10月8日(金)AM11:30〜12:30
  先方面談者:Kang-Bong Lee(Market Planning Bureau/Director)

〈会社概要〉
 ・同社は韓国デジタル衛星放送のチャンネル運営事業者として2000年10月に設立され、現在、
  成人映画番組ch304「Midnightチャンネル」、世界映画番組ch313「Mplex」、囲碁ch「skyパド」の3chを
  スカイライフ及びモバイルで放送している。
  また、送出子会社(メディアウィン)は、上記3chの他、他社10chの送出代行を行っている。
 ・なお、モバイルに対しては5つの成人番組を供給している。モバイル全体では100以上の会社がアダルトを
  供給している。

 〈スカイライフのサービス〉
 ・スカイライフのサービスの内、囲碁チャンネルは1,000万ファンが居ると言われる韓国では人気のチャンネルである。
 ・また、映画chの中味はアメリカ映画が50%、ヨーロッパ映画が20%、韓国映画が30%である。
  映画チャンネル「Mplex」の料金は最大80chで20,000ウオン/月である。この中味はアダルトは含まれていない。
 ・映画チャンネルは80chから成っているが、料金体系は60chで10,000ウオン/月、70chで12,000ウオン、
  80chで20,000ウオンの3パックに分かれている。(詳細についてはスカイライフ社のサービス内容参照)
  このようにスカイライフのサービスは非常に単純で判り易いサービス体系となっているので、現在150万人ある
  と言われる視聴者は、
   20,000ウオンのパック:70%
   12,000ウオンのパック:10%
   10,000ウオンのパック:20%
  のように大部分が最大の80chパックに加入しているということである。
 ・これに対してCATVのサービスは一般的に
    5,000ウオン:40ch
   15,000ウオン:60ch
  くらいの価格レンジである。
 ・広告は1時間に10分位の比率で入っているが、衛星放送ではまだ大きい収入源とはなっていない。
  これに比べるとCATVは広告収入が多いと言われている。

 〈成人番組〉
 ・成人番組のMidnightチャンネルはCS放送のアダルト2chのうちの1chであるが、その構成は韓国もの60〜70%、
  アメリカもの20%、アジアもの10%である。
  また、日本の成人向け映像は禁止されているため入ってないが、解禁されれば多くなるものと予想される。
 ・韓国もの成人向け映像の中味は、ドラマが多い。日本で言うとロマンポルノ程度のものである。
 ・審査は緩くなりつつある。(もうすぐ日本並みになるであろう)
 ・2〜3年前まではベッドシーンはNGであったが、今はポルノ的でなければOKになっている。
 ・視聴者の年齢制限については視聴者の住民登録カードをコピーして提出させるなどの他、暗証番号入力による
  視聴方式をとっている。
 ・Midnightチャンネル視聴料は、5,000ウオン/月。5.5万人の加入者がある。(ちなみに、スパイスchの視聴料は
  7,500ウオン/月。加入者は6万人/月である。)
 ・同社では衛星放送の他、CATVにも配信しており、SKTのモバイル配信も行っている。また、インターネットでのVOD
  サービスも展開している。
 ・スカイライフはSTBで19歳以上の人が成人番組見る場合にも暗証番号が必要。
 ・プラットフォーム契約の際に国民番号のIDが必要。
 ・2010年のHDTVへの転換を目指して、ハイビジョンテレビは300万台普及。HDchは4万人が加入。

■同社の放送センターを見学
 ・同社は送出子会社(メディアウイン)を持っていて、モクドン(放送局が密集している地域)のKT-IDC内に置いている。
 ・モクドンのKT-IDCは、韓国一オフィス賃料が高く、100万Kwn/坪(月)とのこと。同ビル2Fにスカイライフの放送センター
  があり、屋上にアンテナが設置されている。
 ・メディアウインへの出資比率は、KMH70%、スカイライフ30%。同社は、KMHの3chのほか、他社の10chの送出代行を
  行っている。また、衛星放送のほか、PC向け、モバイル向け配信も手がけている。
 ・放送用マスターテープは、すべて放送センターに集められ、自動送出サーバーに蓄積される。
 ・放送システムは、スカイライフがスカパー!の技術支援を受けて設置された経緯がある。

(写真左、右)モニター室
カートマシン マスターテープのダビング


(その他質疑応答)
 ・「Midnightチャンネル」の放送時間は1日16時間。3年前の申請時に1日8時間で始まった。
  法的に18時から22時には放送できない。
 ・夜の時間帯だけ成人番組やっているところが10chほどある。
 ・地上波もニューメディア保護のため放送休止時間がある。昼間12時から4時。夜中2時から5時。
 ・日本の作品は今後導入されていく方向で、審議のレベルも今後緩和されていくだろう。2、3年前は
  ベッドシーンも出来なかったが、今は出来るようになっている。

  Midnightchに放送空白の時間帯があるのは、3年前まで成人番組の放送時間が8時間に制限されており、
  しかも夕方6時から10時までの放送が禁止されていた(放送委員会)ことによる影響である。
 ・韓国においては、地上波テレビにおいても放送禁止の時間帯が設定されており、これは2003年の
  改編期から次第に緩和されて来ているが、2005年までは続く見込みである。
 ・(普通のTVは夜の12時〜4時までは放送していない)この理由としては、従来は節電のためと、ニュー
  メディアの保護が謳われて来た。
 ・ハイビジョンの普及については、2010年のデジタル完全移転までには300万台の普及を予想している。
 ・現在はHDTVはスカイライフの1chのみだが、2〜3年後には地上波でも見られる見込み。



3.韓国におけるCATVの実情、多チャンネル供給業者の実態
  訪問先:潟Iン・メディア
  訪問日:2004年10月8日(金)PM14:30〜16:00
  先方面談者:Kang-Seok Kim(デジタルオンメディアVODマネージャー)

  〈会社概要〉
 ・ON Media社はホールディングカンパニー。資本金486億ウォン。10chの子会社を持ち、映画館運営の
  会社も持つ。オリオングループが過半数株主。昨年の売上1400億ウォン。
 ・オリオングループはON Media、MegaBoxなどのエンタメ系企業以外にも食品系、スポーツ系の企業もグループに持っている。
 ・ON Mediaの傘下のチャンネルは「OCN」(映画チャンネル)はじめ、ゲーム、音楽のチャンネルもある。
 ・デジタルオンメディアは資本金32億ウオン。内部の10chの制作代行と外部チャンネル21chの送出代行を行っている。

  子会社のデジタルオンメディアは、
(1) MPP(多チャンネル供給業者)としては、OCN、BADOCKTV、ONGAMENET、Q-WinyTV、DIGITAL ON MEDIA などの番組供給。
    及び、TOONIVERSE、CATCH ON、ON plus、OCN ACTION、onstyle、BADOCK TV、ongamenet、MTV、Q-Winy TV などの
    チャンネル供給を行っている。
    すなわち、アニメ、クイズ、映画、ゲーム、音楽、技術などの分野を網羅するチャンネルを供給している。

  (2) CATVのSystem Operatorとしては、Youndong,Doungku&Soosung、Seonam、Dongbu、 などのオペレーターである。

同社の子会社である制作、送出代行の潟fジタル・オン・メディアのVODチームのマネ
ジャーダイアナ・キム氏の案内により、同社のスタジオを見学後、韓国CATVの実情などの話しを聞き、質疑応答をした。

〈韓国CATVの実情〉
 ・CATVの伸びは著しく、サブスクライバーは現在1,200万世帯に達している。
 (放送委員会調べでは、2003年末で1,170万人、全国世帯数の69%)

 CATV市場規模の拡大(ケーブル全体)

Unit : 億ウォン

     ホームショッピングを含む。


    1995年からCATV市場全体は6300億ウォンに拡大した。
 CATV視聴世帯
Unit : ‘000

CATVのホームパスは1800万世帯に拡大。
視聴者は2003年末には1170万世帯に達した。

CATVの1世帯当りの売上は、7,000ウォン/月である。
(基本料金は15,000ウォン/月であるので、難視施設などを含む収入としては妥当なところであろう。)
今年度広告とゲーム部門で18,000億ウォンの売上を予想しているとのことである。
配信チャンネル数は、平均70ch程度でドラマチャンネルの人気が一番高く、次いで映画、ニュース、スポーツ、
ドキュメンタリーの順となっている。

〈デジタルオンメディアの事業〉
 ・同社は韓国最初の完全自動化Multi-Channelデジタル送出設備を持って、現在22Channelの送出及び送出チャンネルの
  デジタルアーカイブ化を実施している。
 ・また、デジタル制作/編集施設及びスタジオ、中継車を備えて制作代行をする体制を整えている。
 ・これらの施設を組合せてHD、VOD、その他付加価値の高い新しいビジネスモデルを開発しようとしている。

〈同社の提供するVODの種類〉
 ・Transactional VOD(又はReal VOD)
  番組一つ当りのBillingシステム。
 ・Subscription VOD
  特定ジャンルのコンテンツを集め、月定額で提供する商品(映画、音楽、ドラマ等)一度加入すると解除を指令するまでは
  月1回自動的にBillingする。
 ・Package VOD
  ドラマ、アニメ、スポーツ等シリーズ性が強い商品をPackageした商品。
 ・Free VOD
  無料VODで、VODのマーケティング及びVOD利用学習を目的として作られるニュース、Music Video、料理等の軽いコンテンツが
  主となっている。

4.韓国インターネット事業の現況について
  講師:Ju-Sik Pyo(アルケミア・コリア社長)
  講演日時:2004年10月8日(金)17:00〜18:00
  講演場所:キャピタルホテル会議室

  〈潟Aルケミア・コリアはアスパイアビジョンと提携関係にある会社で、日本のソフトの韓国導入などの
 仕事をしている。詳細は添付資料の通り。〉

 ピョ ジュシク社長の説明は添付資料のように詳細にわたるものであったが、これを要約すると概ね
 以下のような内容であった。

 1)韓国におけるインターネット・インフラの普及状況
 下表の通り2004年6月現在では、インターネットの利用者は3,008万人、サービス加入者は1,161万人である。
 韓国の人口が4,727万人(2000年調べ)であることを考えると、韓国人の4人に1人がインターネットを利用している
 勘定になる。

<インターネット利用者と加入者数統計>
  1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004.6
利用者 13 36 73 163 310 1,086 1,904 2,438 2,627 2,922 3,008
加入者           27 390 781 1,008 1,090 1,161


 2)主な歴史
 ・このような韓国インターネット普及の要因としては1999年のThru net超高速インターネット
  サービスの開始や、「Cyber Korea21」など当時の金大中大統領による政策的支援が大いに関与している。
   ・2002年にはVDSLサービスが開始した。それ以降、新築マンションについては50メガのVDSL回線
  が引き込まれるようなった。
   ・2002年11月にはインターネットサービスへの加入者が1000万人を突破した。
   ・2004年6月にはインターネット加入者が1161万人に達しているが、内訳は
    KT   590万人
    Hanaro 277万人
    Thrunet 128万人
   となっている。
 ・1人当りの利用料金は日本とあまり変らず3,000〜5,000円/月くらいとなっている。

 3)主なサイトについて
 ・主なサイトについて挙げると
  1位 DAUM(ポータルサイト)
   売上1,400億ウォン、累積登録者数3,700万人
  2位 NEVER(ポータルサイト)累積1,015万人
  3位 YAHOO
  などである。
 ・1位のDAUMというのはコミュニティ・サービスをやっていてCAFEなどに500万の加入
  がある。
 ・2位NEVERは知識検索を主としており、1,015万人の加入。
 ・5位のBUGS MUSICは1,400万人の加入があるが、着メロなどをやっている。無料音楽
  配信サイトだが、最近著作権がうるさくなり、裁判も起こされている。
 ・7位のSAUCLUBはチャットのサービスを主としており、450万人の加入がある。
 ・8位のNATEはSKTがやっているモバイル系のサイトで加入者が1,000万人ある。
 ・10位のNETNARBLEはやはりモバイル系のサイトでゲーム主体。
 ・アクセスの多いサイトのビジネスモデルは知識検索などでアクセス者を増やして広告収入を上げ、
  加えてコンテンツ収入(有料コンテンツ)を得るなど収入の多角化を計っている。
 ・著作権は依然としてまだあまりうるさくない。たいていの映画が無料でダウンロード出来るが、
  スピードは極端に遅い。そのため有料のコンテンツが伸びている。
 ・ここ2、3年伸びている有料コンテンツは地上波再送信、アダルト、映画、着メロの順で人気がある。
 ・今年一番話題になったサイトは「Cywold」(11位1,000万人加入)であった。「どんぐり」という
  サーバー通貨を利用して、独特のサービスを提供しており、1日の売上が2億ウォンに達している。
  音楽ダウンロード1曲はどんぐり5個で購入出来る。

 4)アダルトサイトについて
 ・アダルトコンテンツがメディアの中に占める割合は次の通りである。(市場占有率)
  ネット放送  37%
  モバイル放送 32%
  映画     25%
  CATV      5%
 ・1時間ネットでは外国サーバーを利用した本番ものが横行していたが、今では取締りによってほとんど
  つぶれている。(形式としてはライブチャット形式で女性1人対利用者多数というのが多かった。)
 ・BUGS MUSICは、2004年のアダルト市場分野では売上がトップで、3億5,000万ウォン
  であった。以下主なサイト別売上を示すと、
  @ BUGS MUSIC 3億5千万ウオン(全体売上8億5千万ウオン)
  A NHN&DAUM   2億ウオン   (全体売上5億5千万ウオン)
  B YAHOO      1億5千万ウオン(全体売上4億5千万ウオン)
  C NETMARBLE  1億ウオン   (全体売上3億5千万ウオン)
  売上の中に占めるアダルトの割合が注目される。
 ・アダルトを安全に実施するためには事前の審議を通すことが必要。禁止映像は性器、暴力性、青少年描写
  などであるが、審議する人によって基準が異なる傾向にある。
 ・日本のコンテンツは別の法律での規制があり、段階的に開放される方向。映画、ゲーム、音楽など。未開放部門は
  地上波、アニメ、アダルト。アダルトは韓国の会社と一緒に出資したというような形式を取らないと出来ない。
 ・モバイルではSKTが一番のシェア(50%超)あるが、政府からSKTシェアを下げるような政策が取られた。
  (KT、LGからの乗り換え禁止など。)
 ・SKTはシェアの大きい会社なので、あまりコンテンツにリスクを冒したくない方針。日本のアダルトも新しいところを
  入れたがらない。
 ・インターネットの爆発的普及の要因はオンラインゲームの「スタークラフト」。日本では家庭用ゲーム機が普及して
  いたが、韓国はそのようなものはなく、オンラインの対戦が国民性に合っていた。
 ・WEBでのアダルトサイトは海外サイトの無修正ものが出回っているので、今後日本ものが開放されてもすでには多くの
  人がもっと過激なものを見ているため、あまりインパクトはない。
 ・韓国ではDVDなどパッケージ商品は売れていない。
 ・韓国のアダルト作品は4割はストーリーを入れないといけない決まりになっている。
 ・ネット上の小額決済は携帯料金に上乗せ出来るシステムが普及している。

 5)韓国におけるインタネットのビジネスモデルについて
 ・以上を要約すると、韓国における大型Portalサイトの運営は、次の様な段階を踏んで展開されている。
第一段階 会員数確保
第二段階 広告収入
第三段階 付加価値創出

 ・有料コンテンツの開発
 ・ショッピングモールの経営
 ・保険、旅行商品販売
  そして<有料コンテンツの中味>としては次のアイテムが有力である。
  @ 地上波放送の再送信
  A アダルト番組
  B 映画
  C 音楽ファイル
  D 着メロ
  E 漫画

 6)この後実際に画面を見せてもらいながら質疑応答を行った
 ・新聞も見ることが出来る。
 ・ショッピングが出来る。
 ・エンターテイメント(ゲーム)が出来る。
 ・Cyworldのどんぐりが伸びた原因としては、若者の93%が自分のホームページを持ち、
  外に向かって発信しているという韓国特有の環境によることが大きい。
 ・どんぐりは友人にプレゼント出来、それによってコミュにティがどんどん広がって行く
  という面白さがある。
 ・どんぐりのコミュニティを通して、実際の人間関係が広がっている。
 ・プライバシーの大きい情報については、特別の友人だけに見せる部分もある。
 ・このサイトの中で気に入った映画のダウンロードなども出来る仕組み。
 ・映画はたいていのタイトルが無料でダウンロード出来る。(スピードは遅い)
 ・日本の(アダルト)コンテンツが禁止されているため、ネットでもウラサイトに廻っている。
  これらウラサイトに廻るとたいていタダで見られるので、金を払ってまで見る気がしなくなる。
 ・また、モザイクがないものが(ウラ)では見られるので、日本のモザイクがかかった番組は
  人気が出ない。
 ・この辺が日本のアダルト作品を売り込む際の難しさであろう。
 ・光ファイバーは韓国では普及していないが、その理由は韓国には高層住宅(アパート)が多く、
  それらの住宅には既にADSL回線がインフラとして入っているからである。
 ・日本文化開放について 日本文化開放は次の様な段階を経て実施されつつある。
  1次(98.10.20) : 4大国際映画祭で受賞した映画
  2次(99.09.10) : 全体観覧可能映画、室内ライブ公演
  3次(00.06.27) : 18歳未満観覧可映画、家庭用ゲーム機
  4次(04.01.01) : 映画全面、TV番組、音楽レコード
  未開放部門 : 地上派、劇場用アニメ、アダルト